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5月3日
天候)朝方:晴 昼間:晴 夕方:晴
行程)大正池→上高地→明神→徳沢ロッヂ
 5月2日18時、私はJR大阪駅にいた。 昨日、指定席を買いに行ったところ既に売り切れており、 自由席に座るために並んでおこうと思ったからだ。 明日から本格的にGWが始まることもあり、嫌な予感がしたので。 でも、出発3時間半以上前だとさすがに誰もおらず、 早く来すぎたことを少し後悔する。
 ところが時間が経つにつれ、どんどん人が並び出し、 出発前にはホームから人があふれんばかりになってしまった。 こんなにたくさん乗れるのだろうか。
 実際、列車に乗り込むと、始発の大阪駅から座れない人が出てしまう。 私は一番前に並んでいたのでさすがに座れたのだが、 さすがはGW、恐るべし。 こんなことは初めてだ。 早く並びに来てよかった。
 さらに、途中の停車駅からもどんどん人が乗り込んできて、 通路もデッキも座り込むことさえ困難な状況になってしまう。 松本まで7時間、ずっと立って行った方、お疲れ様でした。 (ちなみに急行ちくまは夜行列車です。)

 ところで急行ちくまだが、列車の時刻が替わっており、 大糸線方面に行く場合は松本でなく塩尻で急行アルプスに乗り換えないと、 早朝に登山口に着けなくなっている。 これは要注意。 さらに松本到着が遅くなってしまったので、 朝の大正池の一番いい時間に間に合わなくなってしまった。 JRさん、列車の時刻を考え直してもらえないだろうか。

(デジカメ写真)  松本からタクシーで大正池へ。 予想通り大正池は完全に夜が明けきっていて、 しかも穂高岳にも焼岳にも全然焼けていない真っ白な雲がかかっている。 燃えるような朝焼けを期待していたので、かなりがっかりしてしまった。 まあこういうこともあるということで、折角だからデジカメで一枚撮っておく。 (でもご覧のようにかなり雰囲気よく撮れてるんですよね。 ちゃんと銀塩写真を撮っておけばよかった。)
 この日は穂高岳も焼岳もあまりよい表情は見せてくれず、大正池も田代池も今一つだった。 大正池に至っては水量が少ないため、一部池底が出てしまっている状態。 なにも撮るものがないなと思っていたら、 霞沢岳だけが前日までの悪天候ですっかり冬に戻った美しい姿を見せてくれた(本編写真参照)。
 バスターミナルで昨年と同じように掛け捨ての山岳保険に入り、 バスターミナル上の食堂で朝定食を食べる。 まだ9時だが、今日はあまりすることがない。

 今年のGWは「20年に一度の大残雪」で「昨年とは全く状況が異なる」らしい。 私のように雪山の経験が少ない者にとって、これはありがたい状況ではない。 たとえ残雪期といえども、雪山は何かアクシデントがあると即刻大ピンチとなってしまう。 コースを検討した結果、私にとって最も安全と思われる「徳沢−長塀山−蝶ヶ岳」往復とする。 ここなら道を良く知っているし、雪崩の心配も少なく、危険地帯もほとんどないからだ。 また、天気予報も十分考慮に入れ、絶対晴れる日を登山日にし、 さらに前日には念には念を入れ徳沢に泊まることにする。

(銀塩写真)  河童橋付近でいつもの写真を撮り、そのまま明神、徳沢へ。 明神近くでは珍しく霧氷の長塀山が見られた(本編写真参照)。 明日は徳沢からこの山の尾根を登って蝶ヶ岳へと向かう。 今日登ればきれいな霧氷が見られたのにと少し残念に思う。

 あまり撮るものがないので、12時半には徳沢に着いてしまった。 (今から考えれば撮るものは一杯あったのだが、なぜかこの日は全然気分が乗らなかったのである。) チェックインは14時からということであったので、 カメラも三脚も全部荷物を置いて新村橋辺りまで散歩した。
 途中、小鳥がやけに多かったように思う。 いろいろな種類の姿を見たり、かわいい鳴き声を聞いたりした。 上高地散策道は除雪されていたが、一歩外れると残雪が50cmぐらいあり、山中はもっと雪があるだろう。 だから木々もまだ芽吹いておらず、食べ物がないから谷の方に下りてきていたのかなと思う。

 中にはちょっと変わったやつもいて、道案内をしてくれる小鳥もいた。 私が歩いていく方向の5mぐらい前の木に止まり、私がその場所に行くとさらに5mぐらい前の木に止まる。 また、私がその場所に行くとさらに5mぐらい前の木に止まる。 これを延々繰り返し、200mぐらい案内してくれたかな。
 また、具合が悪いのか散策道の脇にうずくまっている小鳥もいた。 近付いていっても全然逃げず、 私の顔を見て私にだけ聞こえるような小さな声でヒョロローと鳴いたりする。 気になるので脅かさないようにしゃがみ込んで正面から静かに静かに近付いていくと、 もう手を伸ばせば捕まえられるぐらいの距離になってしまった。 さてどうしようかと思案していると、 向うの方からドタドタと山靴の音を響かせながら歩いてくる登山者が近付いてきて、 そして小鳥は羽ばたいて森の方へと飛んで行ってしまった。 大丈夫だったんだと安心すると同時に、行ってしまって少し寂しい気もしたりする。 その飛んでいった方向をずっと見送って、ふと振り返ると前穂の大きな山腹が梓川の向うにあった。 山っていいなと思う瞬間である。

 この日は残念ながら夕焼けにならず。 でも、徳沢ロッヂの夕飯はなかなかよかったのでまあいいかと思ったりする。

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山日記
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