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4月30日
天候)晴れ
行程)神戸→松本→大正池→横尾山荘
 前夜、大阪発の夜行急行ちくまで松本へ。 席が団体の隣になってしまい、うるさくてほとんど寝られず。 松本からはタクシーで大正池へ。

 田代池付近にて素晴らしい風景に出会った。 氷と霜がつくった非常に繊細な風景である。 こういった風景に出会えたことに喜びを感じる。 そう思ったのもつかの間、 太陽の日が当たった瞬間に全てのものがとけてしまい平凡な風景に戻ってしまった。

 昨年のGWの上高地は新緑の時期であったがこれは異常気象のためで、 今年はいつもどおりの早春の時期である。 落葉松はまだ葉をつけておらず冬の装いである。 ただし、雪の量は例年に比べると今年も少なかったようだ。 地球温暖化の影響と思われる。

 上高地バスターミナルにて登山届を提出。 と同時に上高地山岳保険にも加入する。('99年は\1,000) これは捜索救助費用も出るもので、まさかの時のために入っておく。

 今回は完全冬山装備一式、フル撮影機材、その他諸々を持ってきたので背中の荷が非常に重い。 これは完全に失敗であった。 おまけに天気がよすぎて暑いのなんの。 一旦休むと動けなくなりそうなので上高地から徳沢までノンストップで行く。 徳沢で水分補給後、横尾までまたノンストップ。 景色を見る余裕など全くない。 横尾到着後、動く気力がなくなってしまった。 食事をとりそのまま寝る。


5月1日
天候)晴れ、夕方から曇り
行程)横尾山荘→蝶ヶ岳(2,664m)→蝶ヶ岳ヒュッテ


 横尾から見る残雪の前穂高岳は素晴らしかったが、残念ながら朝焼けにはならなかった。

 横尾より蝶ヶ岳登山道に入る。 槍見台の下、標高1,800m付近より雪が現れ始める。 登山道が一部完全に氷化しているところもあり、早めにアイゼンなどをつける。 すこしは荷が軽くなり動きが楽になった。 横尾からの登山道は西向きのため予想通り朝は日が当たらず雪がしまっていて歩きやすかったが、 傾斜が非常に急な上アイスバーン化しているところもあり、 万が一転倒するとそのまま数十m滑り落ち強打、骨折の恐れがあるところがいくつかあった。 下山もこの道を使う予定であったが、念のため長塀尾根を下山路とすることに変更する。

 それにしてもこの登山道は急登である。 途中休もうと思うも傾斜のためザックを置けるところがなく、 仕方なくそのまま登りつづけねばならないところがあった。

 約4時間かけて登っていくと森林限界を抜け稜線に飛び出した。 雲一つない好天の中、眩いばかりの残雪のむこうに槍穂高の大展望が広がっている。 全く素晴らしい。 しばらく蝶ヶ岳山頂に留まり、この展望を十二分に堪能する。

 夕方から曇り、夕焼けもなくそのまま日が暮れた。

 蝶ヶ岳ヒュッテは夏山並みに込んでおり、寝るのに苦労する。


5月2日
天候)朝方曇り、日出後晴れ、夕方から曇り
行程)蝶ヶ岳ヒュッテ→徳沢ロッヂ


 朝、日の出前に起きるも槍穂高は雲で覆われており、日の出る東の方向も厚い雲に覆われている。 残念ながら朝焼けにはならなかった。

 朝食後、外に出ると昨日と同じく空は完全に晴れ上がっており、好天となっている。 朝のあの雲は一体どこへ行ってしまったのであろうか。

 予定では連泊するつもりであったが、天気予報では今日の夕方から明日にかけ曇りとなっており、 昨日と全く同じ天候になるであろうことからもったいないが下山することにする。 徳沢ロッヂの美味しいご飯とお風呂も魅力であったことは認める。

 時間もあるので撮影しながら長塀尾根を下っていったら6時間もかかってしまった。 GW中ということもあり、途中たくさんの人とすれ違う。 が、ジーンズにスニーカという人や、14時に徳沢を出発したという人がいたりした。 (14時では日没までにヒュッテに辿り着けない恐れがある。) 事故に遭わなければよいが、と人事ながら心配したりする。 雪の状態は南向きの斜面と出発した時間が遅かったため、 ぐしょぐしょのべた雪で登る人は苦労していた。 私自身もつぼ足5回、転倒2回と痛い目に会う。 この登山道は平坦な樹林帯の中をいくため道に迷いやすい。 私も2回道に迷った。 人の踏み後を頼りにせず、道標やテープを頼りにするほうがよい。 雪は標高2,000m付近まであった。

 16時徳沢着。 徳沢のキャンプ場にはたくさんのテントが張られていた。


5月3日
天候)曇り
行程)徳沢ロッヂ→上高地→松本→田淵行男記念館→帰途


 天気予報が当たり、この日は曇天。 時間が経つに連れ、雲が低くなってきて前穂を隠してしまった。

 GWの混雑を避けるため早目に上高地へ向かう。 上高地は登山客、一般客入り乱れての大混雑であった。 多少のことには驚かない私もこれにはうんざりした。 早々にバスで脱出。

 お昼に松本に着いたがこのまま帰るのももったいないので、 田淵行男記念館へ向かうことにする。 なんでもヴィンテージプリント展とかいうのをやっているらしい。 (〜'99 7/4、雨飾さん情報ありがとうございます。) 実際、見てみるととてもよかった。 「双六岳の朝」という作品が私のお気に入りである。 地階展示室の雪形の山々というのもよかった。 ここで「岡田紅陽・田淵行男の世界〜歩き続け 撮り続けた その生涯」という本を買ったが、 これはとても勉強になった。 十分に堪能させていただき帰途へとついた。

 総じて、今回は天気に恵まれ素晴らしい山行であった。 ただし、写真を撮るには少々厳しい条件ではあったが。 ぜひまたこの時期に来たいと思った。


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山行記
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